徳川斉正講演活動
徳川斉正講演活動 活動花絮
日期:2015.10.01 | 單位:臺灣大學文學院日本研究中心
  

  

講 題:東京海上日動火災保険と徳川ミュージアムにおける対応

主講人:徳川斉正(徳川ミュージアム理事長)

徳川斉正講演活動
日期:2015.10.01 | 單位:臺灣大學文學院日本研究中心
東京海上日動火災保険と徳川ミュージアムにおける対応
要 旨
 2011年3月11日に起こったM9.0の東日本大震災は日本観測史上最大の地震である。東京海上日動火災保険株式会社執行役員と公益財団法人徳川ミュージアム理事長という二つの肩書を持っている徳川斉正氏は、震災後、保険会社の災害対応、または歴史文化財の修復について講演した。

 東京海上は三層構造の災害対策体制で巨大地震や台風による災害に対応している。東日本大震災の時は、東京本店、震源地の東北地方、東北各県という三層構造で災害対策本部を設置した。発電機と衛星電話は各支店に常備しており、万が一停電となった時や携帯電話が不通になった時でも、地方の支店は本社に情報を提供し、本社は指示を出すことができる。

 平常時の仕事は災害の時の被害状況を想定し、またそれに対して具体的な対策を立てることである。その仕事に最も必要な能力は想像力である。具体的な被害状況を想像することで、真正面から対策を立て問題を解決することができる。だからこそ、東京海上は震災が発生してわずか四日後に被害地へ調査に向かい、短時間内に被災者に保険金を支給することができた。

 水戸徳川家第十五代当主でもある徳川氏は、更に徳川ミュージアム所蔵品の被害状況と修復について話した。四百年の歴史を持つ水戸徳川家は、大きな災害に五度も遭った。災害による被害を免れて保存されてきた約三万点の史料と約三万点のゆかりの品は、徳川ミュージアムに所蔵されている。震源から四百キロのところにある徳川ミュージアムは、多くの所蔵品が傷ついた。歴代当主の墓の石垣も地震で崩落した。修復の際は石を一つずつ取り出し、またパズルをするように一つずつ戻す。石はそれぞれ形も大きさも違うので、修復作業は難しかった。徳川氏は修復の方法について妥協せず、当時と同じ材料を取得するために九州まで行って石を取得してきた。歴史をそのまま未来の世代に伝えるのが、徳川氏の使命である。

Q&A
 一、東日本大震災が起こった時、何を考えていたのか。
 二、東京海上台湾支店はどのように本店と連絡するのか。代理店はどう運営しているのか。
 三、在日の外国人も貴社の保険に加入することができるのか。もしできるなら、保険料は日本人と同じなのか。各地域は地震発生率が違うので、保険料は地域によって調整するのか。

綜合回答:
 地震の時は会議中であった。しかも、ちょうど首都直下型地震が発生したらどうするについて討論しているところであった。そのせいで、首都直下型地震が本当に起きたと一瞬思った。しかし、それが横揺れの地震で、首都直下型地震は縦揺れのはずなので、すぐ違うことに気づいた。
 台湾支店は駐在員事務所で管理されている。お客さんに保険を売るのは代理店の営業である。東京海上の営業は直接お客さんに接触しない。専門の代理店もあれば、兼職の代理店もある。例えば、バイク保険はバイク店の店員が売る。
 日本にいる外国人はもちろん保険に加入することができる。災害に遭う確率は日本人と一緒なので、保険料は同じである。「地域別料率」という専門用語があるが、それは地域によって保険料率を調整することを指している。それが原因で、しばしばお客さんとの間にトラブルを引き起こしてしまう。