本校日本研究中心2019年11月1日至3日,與東亞日本研究者協議會共同主辦「第四屆東亞日本研究者協議會國際學術大會」,分別在福華文教會館卓越堂、台灣大學文學院及普通教學館等三會場舉行。本屆大會由4場主題演講,51組專題小組討論及130篇個人論文組成(含81名博士生或博士後的青年學者的5組專題小組討論及60篇個人論文),總計400位以上學者及博士生與會,參加人數刷新以往記錄。
大會第一天(11月1日)由本校陳銘憲副校長,獨立行政法人國際交流基金柳澤賢一部長,日本台灣交流協會新聞文化部松原一樹部長等貴賓致詞揭開序幕。隨後由本協議會的各國發起人:首爾大學國際大學院朴喆熙院長,漢陽大學日本學國際比較研究所李康民所長,國際日本研究中心小松和彥所長,中國文化大學徐興慶校長重申該協議會之創立宗旨,強調學術應獨立自主,並以轉型成國際學 會為目標,整合跨國、跨領域的日本研究,甚至於東亞研究。
4場主題演講由名古屋大學平川均名譽教授、名古屋大學高等研究院.龍谷大學阿部泰郎教授、東京大學大學教育總合研究中心栗田佳代子副所長、日本國立公文書館亞洲歷史資料中心波多野澄雄所長主講,分別從經濟、宗教、教育、歷史的面向,闡述各領域的現況及未來可能面臨的課題。此外,中國文化大學徐興慶校長以「台灣的日本研究現況與發展」為題進行特別演講,說明目前台灣日本研究的困境並提出改善方針,啟發聽者一起共同思考日本研究的可能性。
各專題討論於2日及3日,分別在普通教學館及文學院之25間教室舉行。以東亞為主軸,主題橫跨思想交流史、諸宗教交流、高齡化社會及福祉問題、政治與國際關係、歷史認識問題、語言研究及日語教育等15個領域,不僅提升東亞日本研究的學術能量,也促進跨國及跨領域學者間的互動交流。
東亞日本研究者協議會(East Asian Consortium of Japanese Studies, EACJS)始於2016年,除提供東亞各國從事日本研究的學者發表研究成果及深化交流之場域,並強化青年世代研究者的培育。前三屆大會分別由韓國的首爾大學、中國的南開大學、日本的國際日本文化研究中心舉辦,每年皆有300位以上的學者與會,領域涵蓋政治、經濟、歷史、思想、語言學、文學等學門。本屆大會由本校日本研究中心主辦,為台灣首次橫跨人文與社會科學之東亞日本研究之學術會議,其成果不僅深化跨領域間的學術交流,也確實提升台灣的國際能見度。
專題演講(1) | ||
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主講人:平川均(名古屋大學名譽教授) 亞洲經濟在21世紀後進入一個嶄新的階段。在過去半世紀以上的時間裡,東亞在全球的經濟成長中交出亮麗的成績單,邁入本世紀後,更進一步地拓寬其成長範圍。本發表將此成長現象視為與多國籍企業投資密切關聯的NIES(新興工業化經濟體,New Industrializing Economics)、ASEAN(東南亞國家協會,Association of Southeast Asian Nations)、以及包含中國在內的東亞經濟的成長,並將關注進入本世紀後其成長機制的運作變化。當今對BRICs(金磚國家,包含巴西、俄羅斯、印度、中國及南非)關注的高漲正是這個趨勢的反映。講者認為此現象實際上是成長機制的NIES向潛在性大市場經濟(Potentially Bigger Market Economies,簡稱:PoBMEs)轉向的過渡期。 進入2010年代,大國再起的中國所提出的「一帶一路」政策雖仍有許多問題,卻擁有將世界經濟中的新邊疆地帶打造成歐亞非經濟圈的可能性。中國的再起及其對外發展被視爲對既有國際秩序的挑戰,引起美國和日本等國的注意,進而使其發展出與中國抗衡的「優質基礎設施投資」及「印度太平洋」的區域概念。然而這些策略在與一帶一路競爭的同時,也滿足了形成歐亞非經濟圈的發展條件。本演講將在亞洲發展的框架下探討其可能性,同時將指出構築新的國際秩序已成現今亞洲經濟的課題之一。
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專題演講(2) | ||
主講人:阿部泰郎(名古屋大學高等研究院暨龍谷大學教授) 從古代將大陸東邊的弧狀列島稱作「日本」、開始進行國與國之間的交流後,大量的文物互相流通,其中經典是國家形成中不可或缺而必須的知識基礎。以大藏經為首的佛教經典從中國源源不絕地傳入日本,並以此為基礎,建構出支撐王權的國家佛教體制,聖德太子的講經及注釋著作即為其體現。平安時期所創作的太子傳及繪傳中,將聖德太子視為衡山慧思禪師的轉世,同時提及太子親自將前世所持的法華經帶回日本的傳說,此傳說的根據為法隆寺所藏之聖德太子「親筆」法華經及小楷法華經。而從中世時期的「南無佛太子」聖像、藏於太子二歲像(哈佛藝術美術館所藏)內的宋版小楷法華經、以及宋朝傳來的戒律經典和談義書等書籍的存在也可看出,在當時的三國世界觀(日本、中國、印度)之下,日本試圖藉由聖德太子宗教典籍再創造出王權與佛教合一之意向。 東亞宗教典籍之間的多元交流情形,至今仍持續從大須觀音真福寺(位於名古屋,全稱為「北野山真福寺寶生院」)的典藏中挖掘出新發現。近年來,與稱名寺聖教(金澤文庫)一同收錄在《中世禪籍叢刊》的新資料也指出,中世時期禪學在傳入日本時,實際上和密教視為一體,同在顯密佛教體制底下發展。流傳至真福寺的東大寺東南院的經藏目錄中的禪籍則顯示,其背景因素為日本在中世時期試圖透過佛經交流,參與橫跨東亞各國的「佛教共同體」。在這個過程中,可從日僧源信的《往生要集》得知日本佛教曾創造獨自的宗教典籍文本並加以傳播,並且還發展出戒珠《淨土往生傳》、智覺《心性罪福因緣集》等假託中國高僧所創作的宗教典籍。本演講在介紹關於這些往返東亞的典籍最新的研究成果同時,也希望能藉此呼籲東亞各國未來應將這些多彩多姿的典籍視為共享的文化遺產。
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專題演講(3) | ||
主講人:栗田佳代子(東京大學大學教育總合研究中心副所長暨准教授) 「主動學習法」(Active Learning)在日本教育界已逐漸為人所熟知,不只大學,在初中等教育也都響起引進主動學習法的號角,意圖擺脫偏重知識的單向授課型態。然而,實際上「主動學習法」一詞所追求的學習模式,卻仍存在未能正確落實的情形。 本次演講,我將分析日本推動主動學習法背後的諸多要因,同時綜觀日本乃至現代社會中教育轉向的必要性。而且,重新整理主動學習法的相關定義及成效,並考察其在教育上的意義。 此外,主動學習法如果僅停留於理解其理念則成效不彰。因此,我將穿插介紹實務的主動學習方法,並提及教育目標的思考模式和動機理論,以提供可提升教育實踐品質的見解。
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專題演講(4) | ||
主講人:波多野澄雄(日本國立公文書館亞洲歷史資料中心所長) 2001年成立的亞洲歷史資料中心(通稱「AJIREKI(アジ歴)」, Japan Center for Asian Historical Records)其宗旨是將日本政府機關所藏之亞洲各國相關資料(歷史公文書)全數對國內外公開,藉此促進與亞洲各國間的「相互理解及信賴」。透過網路提供資料的這個嘗試在當時可說是為數位化時代的推展開創先河之舉。AJIREKI的經驗及累積的技術不僅活用在日本國內數位典藏(digital archive,簡稱:DA)之建構,亦成為鄰近各國的典範。 截至2019年為止,AJIREKI收集3家主要機構(外務省外交史料館、防衛省防衛研究所戰史研究中心、國立公文書館)所提供的數位資料,並已實現外交史料館資料80%、防衛研究所戰史研究中心資料90%的數位化。公開的資料時間範圍涵括1868年至1945年。 一直以來,AJIREKI竭力於充實檢索功能,例如各筆資料前300字的文字化、將上述3家機構的數位資料整合,以及建構綜合檢索的功能等。 我們的其中一項任務為擴大提供資料的時間範圍至戰後時期,因此自2018年度起,也依序公開1945年戰後至1972年之間的外交及行政資料。目前,聯合國佔領日本、舊金山和約、憲法改正、賠償問題等資料已全數提供閱覽。此外,我們也致力於連結日本國內外擁有數位典藏的相關機構,藉以達到資訊量的擴充。 最後,本人將對數位典藏的進化如何影響歷史研究的變化這個問題提出一些個人的見解。
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特別演講 | ||
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主講人:徐興慶(台灣.中國文化大學校長) 自2009年起至今10年間,台灣所進行的日本研究較於以往,呈現出生機勃勃的景象。然而,從事日本研究的人數雖持續增加,各研究者的研究領域卻容易重疊,進而導致資源浪費的問題。特別是做為理想目標的「國際共同研究(合作)」,因實際推動不易,目前仍停留在喊口號的階段。再者,「區域研究」定義困難,亦導致日本研究這個學門仍難以得到政府(科技部或教育部等機關)認可,該問題目前似乎也沒有解決之道。 對此,我們該如何突破現況?過去的日本研究情形為何?今後該如何發展?藉由至今為止舉辦「東亞日本研究者協議會」中的實質交流,台灣的日本研究也可被視為文化共同體的一部分嗎?本次演講將思索上述議題的可能性。
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本学日本研究センターは東アジア日本研究者協議会とともに、11月1日から3日にかけて「第4回東アジア日本研究者協議会国際学術大会」を福華文教会館卓越堂、台湾大学文学院及び普通教学館と3箇所の会場で開催しました。本大会では、4本の基調講演、51組のパネル発表、そして130本の個人論文発表(81名の博士課程学生と若手博士研究員による5組のパネル発表と60本の個人論文発表を含む)が行われました。400名以上の学者や博士課程学生等が会議に参加し、参加者数は今までの最高記録を更新しました。
大会の初日(11月1日)は、本学副校長の陳銘憲、および御来賓の独立行政法人国際交流基金の柳澤賢一部長、日本台湾交流協会新聞文化部の松原一樹部長の挨拶によって開幕しました。そして本協議会の各国発起人、ソウル大学国際大学院の朴喆熙院長、漢陽大学日本学国際比較研究所の李康民所長、国際日本研究センターの小松和彥所長、中国文化大学の徐興慶校長によって、本協議会設立の目的は国際学会への転換、多国籍で横断的な日本研究、さらには東アジア研究の統合であることが再確認されました。
4本の基調講演は名古屋大学の平川均名誉教授、名古屋大学高等研究院・龍谷大学の阿部泰郎教授、東京大学大学教育総合研究センターの栗田佳代子副所長、日本国立公文書館アジア歷史資料センターの波多野澄雄所長によって行われ、経済・宗教・教育・歴史等各分野の現状や将来起こりうる問題について幅広く講演をしていただきました。そして中国文化大学の徐興慶校長が「台湾における日本研究の現状と発展」をテーマとして特別講演を行い、台湾における日本研究の困難さを説明した上でその改善策を提案し、参加者と一緒に日本研究の可能性を探りました。
各パネル発表は、2日と3日に普通教学館及び文学院において25の教室で行いました。東アジアをテーマとして、思想交流史、諸宗教交流、高齢社会及び福祉問題、政治と国際関係、歴史認識問題、言語研究及び日本語教育等15の分野に分かれて行われ、東アジアにおける日本研究の学術能力を向上させるだけではなく、国境を越えた学者間の交流を促進することもできました。
東アジア日本研究者協議会(East Asian Consortium of Japanese Studies, EACJS)は2016年に始まり、東アジア各国の日本研究者に研究成果の発表および交流の場を提供するだけでなく、若手世代の研究者の育成にも力を入れています。過去3回の大会は、韓国のソウル大学、中国の南開大学、日本の国際日本文化研究センターで行われ、毎年300名以上の学者が参加し、政治、経済、歴史、思想、言語学、文学等の分野が取り上げられました。今回の大会は本学日本研究センターが主催し、台湾において初めての人文科学および社会科学にわたる東アジアの日本研究に関する学術会議となりました。分野を超えた学術交流を深めただけでなく、台湾の国際的な認知度を高めることもできました。
基調講演(1) | ||
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主講人:平川均(名古屋大学名誉教授) 21世紀に入って、アジア経済は新たな段階にある。過去半世紀以上にわたって世界で突出した経済成長を達成してきた東アジアは、今世紀に入って成長圏をさらに広げている。この成長を本報告では、多国籍企業の対外投資と深く関わるNIES、ASEAN、中国へと続く東アジアの発展と捉え、さらに今世紀に入ってその成長のメカニズムが変化したことに注目する。いわゆるBRICsへの関心の高まりがこれを反映する。報告者はこれを成長メカニズムのNIESから潜在的大市場経済(PoBMEs)への移行と捉える。 2010年代に入って大国化する中国が打ち出した「一帯一路」構想は多くの課題を抱えているものの、世界経済における新たなフロンティアをアフロ・ユーラシア経済圏として生み出す可能性を持つ。中国の大国化と対外進出は、既存の国際秩序への挑戦としてアメリカや日本などの反応を誘い、中国との間で「質の高いインフラ投資」、地域概念としての「インド太平洋」を登場させている。だがこれらの政策も、一帯一路と競う形でアフロ・ユーラシア経済圏の形成の条件を生み出している。本報告では、その可能性をアジアの発展という枠組みの中で確認し、同時に、今日、新たな国際秩序の構築が課題となっていることを指摘する。
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基調講演(2) | ||
主講人:阿部泰郎(名古屋大学高等研究院・龍谷大学教授) 大陸東縁の列島孤が「日本」と称して国家間の交流を始めた古代以降、膨大な文物が流通し、とりわけ典籍は国家形成に必須の知的基盤として不可欠であった。中でも仏教テクストは、一切経を中心に絶えず請来され、その座標の元に王権を支える国家仏教体制が構築された。その象徴が、聖徳太子による講経と注釈の著述である。平安時代に創出された太子伝と絵伝は、太子を衡山慧思の再誕とし、前生所持の法華経を自ら取り渡した、という伝承を物語る。その証が法隆寺に遺された“自筆”法華経と細字法華経であった。中世には、南無佛太子という新たなの創造と共に、ハーバード美術館二歳像の内に籠められた宋版細字法華経と宋伝来の戒律聖典談義書等の如く、三国世界観の元で、王権と仏教一体のイメージは、聖徳太子宗教テクストのうえに再創造される。 東アジアを往還する宗教テクストの多様な交流の諸相は、大須観音真福寺(名古屋)のアーカイブスにおいて、今も発見が続いている。近年では、禅の伝来が密教と一体のものとして、中世顕密仏教体制の一環として受容展開した事実を、称名寺聖教(金沢文庫)と共に収録した『中世禅籍叢刊』によって、新出資料そのものにおいて提示した。その背景には、真福寺に伝えられた東大寺東南院の経蔵目録中の禅籍が示唆するように、中世の日本が仏典交流を介して東アジア諸国にまたがる“仏教の共同体”に参画しようとした志向が指摘される。その過程で、日本仏教が独自の宗教テクストを創成し発信したことも、源信『往生要集』を通して知られ、更に戒珠『浄土往生伝』や智覚『心性罪福因縁集』等、中国高僧に仮託した宗教テクスト創作にまで及ぶのである。これら最新の東アジアを往還する宗教テクストの研究成果を紹介しつつ、それら多彩なアーカイブスの全体が、東アジア諸国で未来に向けて共有されるべき文化遺産であることを訴えたい。
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基調講演(3) | ||
主講人:栗田佳代子(東京大學大學教育總合研究中心副所長暨准教授) 「主動學習法」(Active Learning)在日本教育界已逐漸為人所熟知,不只大學,在初中等教育也都響起引進主動學習法的號角,意圖擺脫偏重知識的單向授課型態。然而,實際上「主動學習法」一詞所追求的學習模式,卻仍存在未能正確落實的情形。 本次演講,我將分析日本推動主動學習法背後的諸多要因,同時綜觀日本乃至現代社會中教育轉向的必要性。而且,重新整理主動學習法的相關定義及成效,並考察其在教育上的意義。 此外,主動學習法如果僅停留於理解其理念則成效不彰。因此,我將穿插介紹實務的主動學習方法,並提及教育目標的思考模式和動機理論,以提供可提升教育實踐品質的見解。
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基調講演(4) | ||
主講人:阿部泰郎(名古屋大学高等研究院・龍谷大学教授) 「アクティブラーニング」は日本の教育界において珍しい言葉ではなくなりつつあり、大学だけでなく初等中等教育においても、アクティブラーニング導入の掛け声のもと、知識偏重の一方向の授業からの脱却が図られている。しかしながら、実際のところこの「アクティブラーニング」という語が目指す学習のあり方が正しく定着しているとはいえない状況も一方では存在している。 本講演では、日本におけるアクティブラーニング推奨の背景にある多用な要因について解き明かしながら、日本に限らない現代における教育の転換の必然性について概観する。その上で、あらためてアクティブラーニングの定義や効果に関して整理を行い、教育における意義について考察する。 また、アクティブラーニングは理念を理解しただけでは役に立たない。実際のアクティブラーニングの方法の紹介を交えながら、教育目標の考え方やモチベーション理論について触れ、教育実践の質向上につなげる知見を提供したい。
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特別講演 | ||
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主講人:徐興慶(台灣.中國文化大學校長) 2009年からのここ10年ほどの間、台湾における日本研究は、以前に比べて活気が溢れているように見受けられる。しかし、日本研究の従事者について、その人数は増加しているものの、各研究者の研究領域が重複しやすく、そのために資源の浪費を招いている、と考えられる。特に「国際共同研究(協力)」は理想的な目標の一つなのだが、実際に推進していくのは難しく、現状はスローガンの段階に留まったままである、という印象が否めない。さらに「地域研究」の定義が困難で、日本研究が政府(科技部或いは教育部等の機関)に認可されにくい学問分野である点も大きな変化を見ることのできない現状にある。そこで、この現状を如何に打開するのか? 過去の日本研究とは何であったのか?今後は如何に発展すべきか?今までの「東アジア日本研究者協議会」での実質交流を通じて、台湾の日本研究も文化的共同体としてとらえることができるのか?以上の諸点における、その可能性を思索してみたい。
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