2022年12月25・26日、2022大師に学ぶと共に「日本を読み歩く、未来へ繋ぐ」特別講座を開催した。本特別講座では、外交・国際関係・会計管理・小売チェーン・物流産業・ホテル産業・台日交流という六つのテーマを中心に、台湾および日本の産学官界における専門家を招いて講演していただいた。教室の講義だけではなく、現地見学も行われた。今回の特別講座が目指したのは、学生たちが台湾の視点から日本の様々な側面を深く理解することである。
講座一日目(12月25日)の朝、本センター主任林立萍教授が開幕式の挨拶を行い、本講座の目的と日程を説明した。その後、外交部公使回部辦事・元台北駐日経済文化代表處副代表の張仁久氏により、外交と国際関係をテーマに 講義が行われた。張氏は自身の外交経験に基づき、近年の台湾と日本における外交関係の変化を述べ、外交の安全保障面における重要性を強調した。
午後、台湾大学会計学科名誉教授の蔡揚宗氏により、管理と会計をテーマとした講義が行われた。蔡教授は日本の「経営の神様」稲盛和夫氏の経営哲学を紹介し、会計の企業経営における役割を説明した。
続いて、全聯実業股份有限公司オンライン事業部協理の初貴民氏により、小売チェーンについての講義が行われた。初氏は小売業の発展史と産業の特徴を自分の経験に結びつけ、日本と台湾における小売業者がおかれた状況やそれに応じ た経営方針の相違を解説した。
講座二日目(12月25日)の朝、桃園楊梅にある世聯倉運股份有限公司を訪問した。そこで世聯倉運股份有限公司董事長の黃仁安氏による、物流産業についての講義が行われた。黄氏は自分の経験と物流産業の発展の経緯を述べ 、台湾の歴史を深く理解することが未来の変化に対応する能力を養成することにつながると学生たちを激励した。その後、社内を案内し、物流産業の仕組みを説明していただいた。
午後、北投にある日勝生加賀屋國際溫泉飯店に移動した。そこで、取締役兼顧問徳光重人氏によるホテル産業についての講義が行われた。徳光氏は業界屈指の温泉ホテル「加賀屋」が台湾に誘致された経緯を振り返り、いかに加賀屋自 身の特徴を保ちつつ、台湾ローカル文化に溶け込むべきかという難題を解決したかを話した。この後、学生たちは日本の茶道文化を体験し、貴重な経験となった。
最後に、公益財団法人日本台湾交流協会広報文化部長村嶋郁代氏により日台交流について講義が行われた。村嶋氏は自分の経験に基づき、交流協会が日本・台湾の相互理解と友好関係をいかに促進したのかを述べた。
すべての講義の終了後、講師陣と学生たちは懇親会に参加した。懇親会では、食事をしながら各グループがそれぞれのテーマについて口頭報告を行った。講師は学生の報告内容を評価し、アドバイスした。最後に日本の「一丁締め」という習慣を行った。徳光重人取締役に音頭を取っていただき、全員が一緒に手をたたき、二日間にわたる特別講座が終了した。