第二回台湾大学崇徳留学講座は、2022年3月4日(金)に台湾大学校史館の中央ホールで開催された。講師の張仁久氏(中華民国外交部公使回部辦事)が日本へ留学することになった経緯と外交部での勤務経験を語り、日本へ留学する意味を学生と一緒に考えた。
開会式は、本学の周家蓓副学長が挨拶した。台隆企業集団黄教漳董事長が台湾大学崇徳留日奨学金へ多大な貢献を果たして学生の日本留学を奨励し、台湾における日本研究のいっそうの発展に尽力してきたことに対して、副学長は感謝の意を述べた。続いて授賞式が行われ、第一回「台湾大学崇徳留日奨学金」受賞者に賞状と賞金を授与した。受賞者は本学の法律学科と中国語学科の卒業生2名である。崇徳工業研究発展基金会の黄俊國執行長がこの奨学金の設立目的が社会貢献の精神に基づいたものであることを述べ、日本理解と学習の重要性を語った。そして村嶋郁代広報文化部長が日本台湾交流協会の代表として祝福と激励の言葉を送った。村嶋氏は受賞者が将来それぞれの研究分野で大いに活躍することを期待すると同時に、外交が台湾にとって非常に重要な分野であることを強調した。
講演で、張仁久氏は日本を留学先とした理由が三つあることを述べた。それぞれ、家庭・学習・仕事の環境に起因する。父親が駐日大使を務めた経験を持つ張仁久氏は大阪で生まれ、幼い頃から父親とともに日本と台湾を往復する生活を送った。6歳から父親の仕事の関係で長崎・福岡・大阪などの小学校に通い、流暢な日本語を身につけた。学生時代は政治と国際法に関心を持ち、外交部の選考試験に合格した。さらに、政府の研修奨学金で日本の東京大学法学部に入学し、国際法を専攻した。帰国後、外交部亞太司に勤務し、1991年に駐日代表処へ派遣され、日本と台湾の間に緊密な関係があることを深く感じた。1994年、国内の日本語人材の不足により外交部亞太司に戻り、科長を務めた。その後、日本の東京・大阪の駐日代表処に派遣された。張仁久氏は、国際連携においても国家安全においても、「台湾・日本・アメリカの関係」がきわめて重要な概念であることを指摘した。これは今後の台湾が進めるべき国際関係のあり方でもあり、「外交とはすなわち国際社会との連結である」と強調した。
一方、張仁久氏は日本の流行文化、例えば漫画・アニメ・歌などが多くの台湾人の日本語を学ぶきっかけとなっていることに言及した。張氏自身も40年間漫画を読んでいる一読者であり、日本のテレビ番組や食文化についても現地の生活経験者ならではの貴重な体験も触れた。
最後に、張仁久氏はこれから日本へ留学する学生たちにアドバイスを送った。日本に到着したら、すぐに駐日代表処の教育課に連絡すること。教育課は定期的に同窓会を開き、留学生たちの交流の機会を設けている。また駐日代表処の最新情報を常に確認し、留学期間に発生した問題については駐日代表処に相談すること。駐日代表処はいつでも最善を尽くし、留学生を支援している。