「とりあえずビール」は、昭和30(1955)年代の高度経済成長期に、日本的集団主義によって誕生した飲酒の習慣である。高等経済成長に伴ってビールが大衆化し、庶民の日常的な飲み物になった。
講演者はまず、世界における酒の種類と歴史を紹介した。そしてビールを中心に、日本のビールに関する歴史・種類・税制・独自の文化を検討した。さらにビールの注ぎ方を実演し、ビアグラスを比較することによって、視覚・味覚を通して日本ビールをおいしく味わう方法を披露した。
人と人のつながりは、血縁と「食縁」の二種類がある。血縁は変えられないが、「食縁(飲食による縁)」は飲食によって人とつながり、人との距離を縮めることができる。飲み物・食べ物・ビールを通して、新たなつながりを作るとともに、人々の心を一つにできる。